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驚くべき、インドの現実。

上位1%の富裕層が総資産の58%を保有しているインド。
富裕層上位57人の総資産が下位70%の総資産である
2160億ドル(約24兆5246億円)に匹敵し、
富の集中が進んでいるとされる。(オックスファム発表)

インドは近年、急速な都市化、経済発展によって
街が整備され、貧困者が街から締め出されていった。

でもこれは、日本だって同じだ。
街が整備されていく過程の中では、
異物は排除され、同質化した「街並み」が求められる。

そうして街は、綺麗になっていく。
僕の生まれ育った田舎も、ショッピングセンターや
住宅地が整備されて綺麗になっていく過程で、
様々な異物が消えていった。

身近な例でいうと、街から猥褻本の自販機が消え、
深夜でも買えるタバコや酒の自販機が消え、
ドブ川や空き地、雑木林、用水路などが消えていった。

精神的な障害を抱えている人もたくさんいた。
でも、いつの間にかいなくなっていた。
猫屋敷も、ゴミ屋敷も消えていた。
みんな、どこに行ってしまったのだろう?
そんな風に思ったことを、今でも憶えている。

都市化とは、様々な異物を排除することでもある、
そんな風に僕には見える。

インドという国の、ムンバイという商都においても、
急速な都市化に伴って、街から浮浪児やホームレスが、
排除されていった。
スラムが壊され、整備され、居場所を失った人たち。
彼ら彼女たちは、どう生きるのか?
この本にはそんな現実が、克明に記されていた。
目を背けたくなるような、壮絶な現実が。

彼らを排除する前に、いや、急速に都市化を推し進める前に、
貧困の連鎖を引き起こす本質的な問題を解決するための政策を
推し進めなければならないはずなのに、そのスピードは、
経済成長や都市化の速度には追いつけない。

僕たちは(あるいは国は)、なされるべきことよりも、
なしたいことを優先しがちだ。

経済成長や都市化も、もちろん重要な政策だ。
だけど…。
その経済成長、都市化の現実は、

繰り返しになるけど、
上位1%の富裕層が同国の総資産の58%を保有。
富裕層上位57人の総資産が下位70%の総資産である
2160億ドル(約24兆5246億円)に匹敵し、
富の集中が進んでいる。(オックスファム発表)

もちろん、中間層だって増えている。
貧困層から抜け出すチャンスだって増えているだろう。
でも、本当にこれでいいのだろうか?
この本の中にある現実は、決して他人事じゃない。

ドラッカーの言葉を思い出す。

第一に身につけるべき習慣は、
なされるべきことを考えることである。
「何をしたいかではない」ことに留意してほしい。
なされるべきことを考えることが成功の秘訣である。
これを考えないならばいかに有能であろうとも
成果をあげることはできない。
P.F.ドラッカー著「経営者の条件」

この本に書かれている現実は、
僕たち自身の中にある闇、あるいは「業」が生んだ
もう一つの現実だと言っても、過言じゃないと思った。

素晴らしい本だと思う。

レンタルチャイルド―神に弄ばれる貧しき子供たち (新潮文庫)

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