本の森011 光 三浦しおん(集英社文庫)

誰にだって、暴力性は潜んでいる。あなたにも、僕にも。って感じる本。

 

否定したい。
できれば見たくない。

それが、自分の暴力性。

暴力にも色々ある。
直接的な暴力もあるけど、そうじゃないものだって沢山ある。
言葉の暴力。心理的な暴力。排除という暴力。そして無関心だって暴力だ。

僕たちの知らない場所で、誰かが傷ついてる。
あるいは、誰かを傷つけてる。
気づいているのに、気づかないふりをしてしまうことって、ある。

認めたくないけど、やっぱり人間の中には(僕の中にも)、
暴力性はあるんだっていうことに、向き合わされる、この本は。
だから、結構きつい。
でも、最後に「赦し(ゆるし)」が見える。
希望の光も見える。
少なくとも僕は、そんな風に感じた。

 

繰り返し、何度も読んで見たくなる本だ。
ちなみに、この作品の後の、三浦しおんの次回作は「舟を編む」。
2012年本屋大賞第一位に輝いたベストセラーだ。
もしよかったら、続けて読んでみて欲しい。

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