本の森014 リーダー論 高橋みなみ(講談社AKB新書)

共感し、予想を超えた賞賛を贈りたいリーダー論。

常に観客を想定して生きる仕事、アイドル。
そんな役割を背負って生きているからこそ生まれた、
等身大で実践的なリーダー論だと感じた。

読み進めながら、そうだよね、そうだよねと、
何度も何度も共感し、わかりやすいなと感心させられた。

例えば…
「弱さも見せた方がいい」って書いてあるんだけど、
彼女の言う「見せた方がいい」って言うのは、本当は、
「魅せた方がいい」って言うことなんじゃないかって思う。
なぜなら、彼女は常に、観客を想定しているからだ。
ファンはもちろん、メンバーや、スタッフだって、
彼女にとっては、意識すべき「観客」だ。

なんて言ったって、そこがすごい!と思った一番のポイント。

観客を想定すること。
これは、リーダーにとって必要不可欠なポイントだし、
優れたリーダーになるためには最大の武器になる。

若手の社員を抱えるリーダー、
若手社員の育て方に悩んでいるリーダー、
なりたてほやほやのリーダーには、
ぜひ読んでもらいたいと思った1冊。

もちろん、すべてのビジネスパーソンにも、
中学生や高校生にも、ぜひ読んでほしい。

高橋みなみという1人の女性アイドルにも感動したし、
こんなリーダーが育つ仕組みを作った秋元康という
プロデューサーにも、ものすごく感動した。

「私を見てほしい!」
という想いが人一倍強い人たちの集団でもある、
アイドルグループという組織で、自分のやりたいことと、
ファンがやってほしいと望んでいることのバランスを考え、
メンバーひとり一人と向き合いながら調整していく。
これは、ものすごく面倒臭いことだ。

でも、新しいファンを増やし、既存のファンにリピートしてもらい、
たくさんの商品を購入したいと思ってもらうためには、
「チームAKBとしての魅力」を追求していくことが必要不可欠。

結果としてそれが、ひとり一人を生かすことへと繋がっていく。
だからこそ、リーダーは「つなぐ人」なんだと、高橋みなみは言う。

プロデューサー(スタッフ)とメンバーを「つなぐ人」。
メンバーひとり一人を「つなぐ人」。
ファンとAKBを「つなぐ人」。
それが、リーダーの使命だと、彼女は言うのだ。

いやー、ホントにわかりやすい本だなって思いました。
僕は、90分で読み終わった。
それくらいスルッと読めちゃう本なので、ぜひ読んでみてほしい。

 

amazonは↓

http://amzn.to/2it8GBZ

PREVIOUS / NEXT