日本という国を知るための原点が、ここにある!
ある経営者から、
「古事記を勉強したいんですけど」
という相談をされたのは、2016年のことだった。
日本の歴史を学び、僕たちが暮らすこの社会の本質を探る。
このような相談に、僕自身が胸を躍らせた。
すぐに、思い浮かんだ方がいた。
川合正先生だった。
京北中学・高校 学校長、東洋大学参与を歴任し、
現在は京北幼稚園の園長をしていらっしゃる、
教育界のカリスマ先生だ。
僕はこの先生に、大変お世話になっていて、
子供達も含め、家族みんなで可愛がっていただいている。
そんな先生が大学、大学院時代に学んでこられたのが、
「古事記の研究」だったのだ。
先生の出身は、三重県多気町。
先生のお父様は、伊勢神宮との関連も深く、
古事記にも登場する古社「佐那神社」の宮司を務められていた方。
さらに川合先生は、古事記の価値を見出した国学の大家、
本居宣長に心酔していたという経験を持っている。
川合先生にお願いしよう!
僕たちは、川合先生にお願いし、経営者を集め、
2017年の春、古事記塾を開催することになったのだ。
半年以上にも及ぶ楽しく有意義な古事記学習で感じたこと、
それは、「神話」の世界の奥深さと、国つくりの本質だった。
国家を作り、人心を掌握するためには、
物語の創造が欠かせない。
日本だけではなく、世界中の国に「神話」が存在するように、
国家という組織を築き、人心を掌握するためのセオリーとして、
物語の創造という手続きは必要不可欠なのかもしれないと感じさせられた。
経営、組織作り、人心掌握、そして組織の永続。
そのための「学びの書」としても、古事記は大変面白い。
目の前の問題解決ももちろん大切だけど、
でも、本質的、根源的に組織つくり、国つくりを学ぶためには、
古事記は最良の教科書となる。
経営者、リーダーには、ぜひ読んでほしいと思う。
もちろん、日本人の一人としても、最高の教養になると思います。
神社や古墳をめぐる旅に出かける楽しみも、もちろん増しますよ。
古事記神話を旅する 完全保存版 (洋泉社MOOK)
古事記 (ワイド版 岩波文庫)